経絡と経絡を流れる氣の量

経絡について

氣功を習っていると、氣が流れるルートして経絡の説明を受けることがあります。

経絡について理解が深まると、氣功に取り組みやすいです。

 

経絡は一般的には、

また、詳しい本には、経絡の深さや流れる氣の氣血の量の記載もあります。

これが氣功を行う上で参考になりますし、さらに知っておいていただきたいこともあります。

 

それらについて解説させていただきます。

 

前提となるもの、医療として

鍼灸の本と気功の本などで、違う概念、説明があるときがあります。

これは、一つに前提が違っていることありますので、前提から考えます。

 

前提とは、

です。

 

 

医療とは、

「病気やケガを治すこと」

とされます。

経絡としては、正経12を対象して、流れる氣の量はマイナス状態から通常の量になることです。

 

病気とは内臓が病むことが多いです。

各内臓は、正経12と呼ばれる、手足にある12本の経絡に対応しております。

どこかの内臓の働きが低下すれば、そこに対応した経絡に反応がでます。

その経絡を整えてあげれば、対応した内臓の働きが改善します。

 

基本的な病は、正経12があれば、対応できると考えます。

 

氣は量的な側面があります。

病気の時は、一般的に元気がないなどと表現されるように、氣が減っていることで、経絡を流れる氣の量が減っている状態です。

 

その減っている氣の量が通常の量に戻れば、医療として効果があります。

※西洋的な内臓と東洋的な五臓六腑は若干の違いがありますが、分かりやすいように内臓と表現しています。

 

修練法として

それに対して、

修練、鍛錬、修行法として氣功を取り組む場合は求めるもの、ゴールが変わってきます。

 

例えば、奇経を開くことも行います。

鍼灸治療などで用いられる経絡の本の説明では、

などの記述があります。

 

他にもバイパスと言われることもあります。

バイパスとは、車が走る道路で言うと

とされます。

 

小周天では、奇経の任脈と督脈、全身周天では手足の奇経などの開発を行います。

 

先ほどの医療としては、

医療を受ける人は、具合が良くない人ですから、正経12の経絡にある程度の氣が流れれば、それがゴールとなります。 

 

それに対して修練法としては、

 

車のバイパス的には、交通のメインの道路も迂回路も、車が沢山ある状態となります。

 

スポーツなどで言えば、健康になるために、適度に運動することと、プロやオリンピックを目指すことに似ています。

 

必要になる体力、筋力が違うように、目的によって、扱う経絡や、流れる氣の量が違います。

 

このように前提が違えば、使用する経絡や流れる氣の量などが違ってくるので、前提を考えて参考にしていくことがおすすめです。

 

参考として、経脈の深さと氣血の量

鍼灸治療等で用いられる書物には、経絡についての記述があります。 

参考として、先人に感謝して記載させていただきます。

 

霊枢(れいすう)より、深さ

※個人により長さが違ってきますが、参考の長さも記載しておきます

 

足陽明 刺入六分 およそ18mm

足太陰 刺入三分 およそ9mm

足太陽 刺入五分 およそ15mm

足少陰 刺入二分 およそ6mm

足少陽 刺入四分 およそ12mm

足厥陰 刺入一分 およそ3mm

手陰陽 刺入二分 およそ6mm

 

内径(だいけい)より、氣血の量

太陽 常に血多く、氣少し

少陽 常に血少く、氣多し

陽明 常に血多く、氣多し

少陰 常に血少く、氣多し

厥陰 常に血多く、氣少し

太陰 常に血少く、氣多し

 

これらは、健康法としての氣功からさらにその先を目指すまでに参考になります。

前提についての考えから、うまく参考にしていただき、気功の上達に役立てていただければと思います。

 

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