体と心と氣の関係
氣を身に付けるために
氣功では、スワイショウや導引と呼ばれる体の修練も行います。
また、心を扱う修練を行います。
氣功とは、氣の修練、氣のトレーニングであるのに、他のことも行う必要があるのかと考えます。
氣を身に付けるためには、体や心の修練も必用になってきます。
これは、氣が体と心に密接に関係しているからです。
体と心と氣
人を対象として、色々な整理、分類の仕方があります。
まずは、体と心と氣の三つの要素に分けて考えることがおすすめです。
体と心と氣の簡単な定義を考えます。
体とは、肉体の事です。
心は、一般的には知識・感情・意志などの精神的な働きのもとになると見られているもの。また、その働き。とされています。
氣とは、生命力、生命エネルギー、エネルギー的なもの元気などのことをさします。
※氣についても、複数の分類があるので、ここではこのように考えます。
これらは、細かく分類する考えもあります。
例えば、肉体を細かく器官系で分けると、骨格系、筋肉系、呼吸器系、循環器系、消化器系、神経系、腎泌尿器系、内分泌系に分けることが可能です。
神智学では、8つに分ける考えや、エーテル体、アストラル体、メンタル体、コーザル体などの4つに分類しています。
神道的なものは、一霊四魂もあり、荒魂、和魂、幸魂、奇魂がの4つの魂があり、それを直霊が管理していると考えます。
どの角度から、どこまで細かく、どのように分類するかが複数あると考え、どれも間違いではないと考えます。
当会では、基本的な分け方を、肉体、心、氣としています。
それぞれについて説明させていただきます。
心と体の関係
心と体と言われることがあります。
心と体が切り離せないもので、お互いに影響を与えると言うことです。
詳しく分けると
①心から体の悪い影響
②心から体の良い影響
③体から心の悪い影響
④体から心の良い影響
と分けることができます。
緊張する場面で、体も硬くなる。
楽しいことをすると、体の免疫力が上がる。
体の痛みがあると、心が沈む。
マッサージを受けると、心も軽くなる。
などです。
この4つは、日常生活でもよく見かける現象です。
ここにさらに氣の観点を入れて考えると、気功の上達も効果的です。
体と氣の関係
体で分かりやすいことは、筋肉の緊張と氣の流れです。
肉体の緊張が強いほど、氣の流れが良くありません。
反対に、体がリラックスするほど、氣の流れがあがります。
ヨガでも、リラックスを深めたり、氣功の修練にスワイショウや導引で、リラックスすることが大切な理由がここにあります。
逆に氣の影響で、体が緊張したり、弛緩したりします。
氣の流れをよくするために、肉体の緊張を取ることが大事です。
例えば、肩に力を入れてみます。
すると、氣は上半身の上がって、首肩の辺りに集まってきて、流れが停滞します。
逆に、肩の力を抜くと、氣が他の部位に巡るようになります。
緊張、弛緩と氣の巡りが関係します。
また、姿勢や手の形などでも氣の流れが変わります。
肉体の面から、さらに余分な力を抜くことで、氣の巡りを上げていくことを目指します。
心と氣の関係
心は、ここでは感情と考えます。
感情のエネルギーを氣の一種と考えることもありますが、生命力を氣、感情を心と分けてここでは考えます。
悲しみ、怒りなど負の感情で、氣の巡りが悪化したり、停滞します。
喜び、愛など正の感情で氣の巡りが上がります。
また、心の緊張から肉体の緊張に作用して、氣の巡りが悪くなることもあります。
心が安心、安全を感じて、肉体が弛緩して、気の巡りが上がります。
逆に、氣の影響で感情も変化します。
良くない氣の場所に行く、良くない氣の物に触れる、負の感情の人と関係性ができると、氣の流れが悪化します。
良い氣の場所(パワースポット)、良い気の物(パワーグッズ)、正の感情の人と関係性ができると、氣の流れが良くなります。
心と体と氣は相互に影響を与える
このように、心と体と氣は、相互に影響を与え合い、まったく別の物として独立したものではありません。
自己を構成する3つの要素として考えても良いと思います。
お互いに、影響を与えていますので、氣を極めようとすると、体と心の扱いに習熟する必要があることも当然のことです。
ヨガで言うクンダリーニが活性化した場合に、体のエネルギーがかなり高くなります。
こうなれば、感情の変化が肉体にも氣にも影響が強くでます。
よくある怒りの感情も強くなり、体にも氣にも変化が強烈に出る場合があります。
強いエネルギーはその扱いも、通常のレベルでは足りないのです。
心を扱う技術も高めていく必要があります。
まずは体から
心と体と氣の関係を説明させていただきました。
どの修練も必用ですが、まずは体からがおすすめです。
なぜかと言うと、体が知覚しやすく、扱いやすいからです。
肉体は、直接に触れて感じたり、操作がしやすいです。
氣や心は、直接に触れて感じたり、操作が初歩ではしにくいです。
ですから、まず肉体のリラックスから取り組んでいただければと思います。
そして、体のリラックスを深めて、心の扱いを覚えて、氣を身に付けていただければと思います。