太極拳と気功、骨と筋肉を使い切る
太極拳と気功を併用
太極拳(内家拳や日本の合気道)と氣功などを併用して修練される人が多いです。
武術の能力を上げるために、気功が役立つ場合があります。
気功の能力を上げるために、武術が役立つ場合があります。
色々な面で、併用が効果的ですが、今回は肉体面から考察していきます。
体と心と氣
人間を考える時に、色々な視点から考え、分類ができます。
一般的には、
「心と体」
と言われることがあります。
当会では、
「心と体と氣」
として考えます。
心と体と氣は相互に影響を与え合っており、それぞれに独立しながら、人の構成要素として考えます。
その中で物理的な肉体が、一番認知しやすく、操作しやすいものになります。
肉体の操作がうまくできないのに、心や氣を知覚して操作できることはありません。
例えば、肩こりのように肩の筋肉が緊張していると、無駄な力が入っている状態で、うまく体が使えません。
野球でも方に力が入っているとうまくボールを投げられずに、優れたピッチャーほど肩の力が抜けています。
肩の力が入っていると、心も緊張がでますし、氣の流れも悪くなります。
リラックスすること
肉体も、また細かく分けることが可能です。
筋骨格系からはじまり、内臓、内分泌、脳神経系など・・・
です。
これらの肉体の認知、操作できる範囲を増やすことが重要です。
その中のまずは、筋骨格系から取り組んでいきます。
人の体には、
骨の数は206個、筋肉は640個存在します。
それぞれの骨の知覚と操作、それぞれの筋肉の知覚と操作できるようにしたいです。
骨を知覚するには、筋肉の知覚が必要で、筋肉の知覚ができて骨との差異を通じて、骨を知覚できます。
骨をうまく動かすには、筋肉の操作が必要です。
ゆえに、骨も筋肉も同じように重要で、操作の主は筋肉になります。
そして、筋肉の不必要な筋収縮をやめる、放鬆、リラックスが基礎になります。
スポーツでも、武術でも、超一流の選手、達人ほど余計な力が抜けて、リラックスしており、気功の上達の面でも、リラックスを深めていく必要があります。
太極拳がおすすめ理由
太極拳などの内家拳と言われるものや、日本武道での合気道などの併用がおすすめです。
それは、リラックス、脱力をベースに作られている体系になっているからです。
どのスポーツや武道、武術でも、リラックスを身に付けることが可能です。
その中で、リラックスを身に付けにくいものと、身に付けやすいものがあります。
太極拳は、脱力をベースにしているために、修練の内容が効率の良いものになります。
また、套路などの方も、そのまま、気を巡らすなどの氣功的な動きにも適しています。
相対でのリラックスにも
もう一つおすすめの理由が相対する、相対する、対人の場面においてのリラックスにも繋がることです。
静かな部屋で、1人でリラックスが出来ることも重要なことです。
実生活において、仕事の場面、人との関係する場面、スポーツや身に危険が迫った場面においてもリラックスができた方がさらに良いです。
そういう意味で、1人でリラックスが出来るようになった後に、人との関係性においてリラックスの修練を行えると、実生活との繋がりが出来てきます。
修練の中では、人に掴まれた状況で、リラックスして対処する。
リラックスした体の使い方で、相手に打撃を加える(発勁)。
などになります。
この相対でのリラックスは、気を使ったヒーリングなどの技術を使う際の、基礎となるリラックスにも繋がります。
気功の上達のために必要なリラックス。
太極拳などを通して、リラックスを身に付け、どのような場面でもリラックスできるようになっていただければ嬉しく思います。