背骨について
背骨と督脈
運動のパフォーマンスを上げるために、体幹が大事とされます。
氣功でも、体幹を大事にして、その中で背骨を大事にします。
経絡で言えば、小周天で使用する督脈が背骨に当たります。
小周天には、段階があり表面的なものであれば、背中の皮膚や筋肉になりますが、より深い段階の小周天は、背骨などになります。
※小周天での変化が少ない場合は、表面で止まっていることが多いです。
ですので、より変化を起こしたい場合は、深部がおすすめです。
背骨は、いくつかに分かれて、
・頚椎7個
・胸椎12個
・腰椎5個
・仙骨1個
・尾骨1個
で計26個の骨で構成されています。
背骨は人体の中でも、特に重要なものになります。
一般的に3点の働きがあるとされ
①体をささえる柱の役割
②体の中心からの動きを作る
③神経の保護
になります。
より深部とは
より深部の方が氣功での変化が起こるようになります。
背骨は、③で神経の保護の働きがあると説明しました。
人は神経のネットワークにより、情報伝達をしています。
情報伝達とは、
・脳から体、手足に動けと命令して動かす。
・手足で触れたものの情報を脳に送る。
・呼吸、血液循環、内臓の状態や調整。
・緊張と弛緩の切り替え
などです。
この情報伝達がうまく行かないと、
運動面ではパフォーマンス、健康レベル、脳の働きの低下になります。
情報伝達がうまく行くと
運動面でのパフォーマンス、健康レベル、脳の働きの向上になります。
また、脳から脊髄の周りには、脳脊髄液があり、これの循環も重要です。
これらの神経系、脳脊髄液などが、背骨の中にあります。
氣功は、外の刺激で反応的に変化しているものを、自分の意志で操作できるようになります。
これは、神経系や内分泌系も含まれます。
つまり、表面的な氣の流れでは、皮膚や筋肉の操作のみ、深部で根源的な神経系、内分泌系の操作が可能となるのです。
ゆえに、より変化を起こすために、より深部に氣を通す必要があります。
背骨の動きについて
よりリラックス、深部に気を通すために、背骨の動きを行います。
肩こりが強い場合に、肩の運動、肩を動かして、緩めることと同じです。
背骨は、基本的な3つの動きがあります。
一見複雑にみえる動きも、この3つの動きが合わさったものです。
※氣功の動功などをみても、体幹、背骨の動きはこの3つです。
1つ目の動き
前屈、後屈などの動きです。
前側が縮むと後ろ側が伸びる、前側が伸びると後ろ側が縮む。
↑これは、後屈の動きになります。
2つ目の動き
側屈の動きです。
左が縮むと右が伸びる、左が伸びると右が縮む。
3つ目の動き
捻じる動きです。
体を左右に捻じります。
これら3つの動きを繰り返すことで、背骨回りに筋肉が弛緩して、背骨を別々に動かそうと意識し、修練することで背骨一つ一つを知覚しやすく、意識、気を通しやすくなります。
クンダリーニ症候群の予防として
深部の開発とともに、クンダリーニ症候群の予防としての役割もあります。
クンダリーニ症候群と言うものがあり、これで悩む人もいます。
基本的には、知識と実力のある師につく方が回り道せずに、安心です。
今ついてる師が対応できない場合もあるかもしれません・・・
原因は複数ありますが、一つは、この背骨回りの硬さの場合があり、これをあらかじめ緩めておくと、危険性が下がります。
その効果もありますので、ぜひ取り組んでいただければと思います。