陽氣を発生させる武息の3つの種類
武息について
武息とは、小周天の前段階で行われる、陽気を発生させる特別な呼吸法です。
氣功をはじめた方が、この武息が出来なくて、その先に進めないと言った場合があります。
普段何気なくしている呼吸を使うからこそ、難しい点もあり、武息や種類について解説させていただきます。
武息は、陽気を発生させます。
陽気とは、熱感を伴った氣、氣の感覚の事です。
氣がどこに流れていないのか、どこに流れているのか分かりやすい。
詰まった、経絡やチャクラを開くことに効果があるものになります。
武息には、意識の集中、イメージ、姿勢、手の使い方、呼吸法、肛門の使い方などの要素があります。
その中からいくつか紹介させていただきます。
武息のポイント
武息は、陽気を強めることがはじめです。
陽気を強めるとは、より温かく、熱くなること、熱の発生です。
温かい感じ、熱を強めていきます。
※通常、人の体は冷えると生命活動の低下と言うことで、熱くなると言うことは生命活動が活性していると言うことです。
より温かくなることにより、氣がどうなっているかや、経絡などを開く効果が高まります。
はじめに、どの部位で陽気を発生させるかは、流派や個人によって違いがあります。
多くみかける、気海の位置での陽気の発生および、武息についてのポイントです。
1,意識の集中
意識を気海など特定の場所に集めることで、陽気が強まります。
この時に、肩や上半身に緊張があると、意識が上に引っ張られて、気海への集まりが減ってしまい、陽気が強まりません。
また、腹式呼吸を行う場合も、上腹部での呼吸を行うと、意識が分散してしまうので、気海がある下腹部での呼吸を行う必要があります。
下腹部での呼吸とは、体幹を胸部、上腹部、下腹部に分けて、胸部は動かず、下腹部が主に動いて、下腹部の動きで、上腹部が動くということです。
また、手を当てる、目で見るなども意識を集めることに効果的です。
2,イメージについて
武息で用いられるイメージは、溶岩や炎など熱に関するものです。
イメージについては、イメージ力に差があります。
より、リアルなイメージにしていきます。
また、イメージをする場所や大きさも重要です。
場所とは、この場合は気海の位置や、気海からお腹の中に入った場所になります。
たまに体の外や頭の中でイメージしている人がいますので、これは効果が少なく、位置は下腹になります。
大きさとは、適切な大きさです。
ゴルフボール、テニスボール、ドッジボールのような大きさが良く使われます。
明確な位置や大きさが大事です。
3,呼吸などについて
手の形、姿勢、肛門などの体の動きや形も重要です。
その中でも、呼吸法が重要です。
武息の呼吸
武息では、以下の点に気をつけて進めていきます。
・呼吸の位置
意識でも述べましたが、必ず下腹部で呼吸を行います。
そのために、横隔膜をうまく使って、呼吸を下すことを行い、下腹部が大きく動くように呼吸をすることが重要です。
横隔膜とは、胸郭の下部にあるドーム状の筋肉です。
腹式呼吸では、息を吸う時、横隔膜が弛緩し下がり、 息を吐く時は、横隔膜が収縮して上がります。
より下げることで、下腹部での呼吸が可能になります。
・キープする
下げることができて、下腹部での呼吸ができるようになったら、息を吸う時も吐く時も、下腹部での呼吸をキープします。
キープできないと、陽気が散ってしまいます。
うまくキープできると意識が下腹部にあるまま呼吸でできます。
・負荷をかける
キープができるようになってから負荷をかけていきます。
負荷をかけるとは、ウエイトトレーニングの時に、より重い物をもつ感覚です。
軽い物よりも、より重い物を持った方が、負荷が強くなり、より沢山の熱が生み出されます。
これを呼吸で行うのです。
武息は、音を出す呼吸ですが、音は負荷をかけた結果出るものです。
この時に、下腹部での呼吸にのみ負荷をかけると良いです。
負荷をかけようとして肩に力が入ると、分散してしまいます。
下腹部での呼吸ができる→それをキープできる→負荷をかけていく
の順番がおすすめです。
負荷の3つについて
負荷にかけ方は、大きくわけて3つあります。
1,長く吸って、長く吐く
息をゆっくりと長く吸う、吐く時もゆっくりと長く吐く呼吸です。
2,分けて吸って、分けて吐く
吸う時に何回かに分けて、吸っていきます。
吐く時も何回かに分けて、吐いていきます。
3,短くすって、短く吐く
短く吸って短く吐きます。
ヨガの火の呼吸などで用いられることが多いです。
これらに三つの負荷のかけ方は、より個人によってはやりやすさが違います。
より強い陽気を発生させると言う観点から、選んで使っていただければと思います。
武息は陽気の発生に効果的ですが、難易度もあるものです。
しっかりと理解をして、身に付けていけば、出来るものです。
少しでも参考になり、身に付けていただければ嬉しいです。